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緑色のストッキング

受賞一覧

1974

第26回読売文学賞

Wikipedia情報

『緑色のストッキング』(みどりいろのストッキング)は、安部公房の書き下ろし戯曲。14景から成る。緑色のストッキングを偏愛する中年男が、その下着フェティシズムを妻子に知られ自殺未遂し、食糧危機研究の医者の実験台で「草食人間」となる物語。男の妻と医者との対立、彼らと草食人間とのシュールな絡み合いが交差するブラックユーモアな展開の中、平和・自由のイメージの「緑色」というシンボルが一人の人間を疎外し飲み込んでいく様を描き、滑稽で異端な草食人間が或る瞬間から、非人間化した者たちの中で、逆に詩的になり人間性を回復してくる姿を浮き彫りにしてゆく。 1974年(昭和49年)10月15日に新潮社より単行本刊行された。同年11月9日に田中邦衛主演により紀伊國屋ホールで初演され、翌年1975年1月23日に第26回(1974年度)読売文学賞戯曲賞を受賞した。翻訳版はドナルド・キーン訳(英題:Green Stockings)で行われている。