ジュリアン・バーンズ
ジュリアン・バーンズ(Julian Barnes, 1946年1月19日 - )は、イギリス・イングランドの小説家。ポストモダン的と評される作風で、現代英国文学の代表的作家の一人として活躍している。
1980年に最初の小説 Metroland を刊行、同作でサマセット・モーム賞を受賞。
1982年刊行の『フロベールの鸚鵡』はジェフリー・フェイバー記念賞(en)を受賞、フランスでも高い評価でもって迎えられ、メディシス賞エッセイ部門を受賞する。86年には、アメリカ芸術文学アカデミーがイギリスおよびアイルランドの新進作家に授けるE・M・フォースター賞(en)を受賞。
1991年刊行の『ここだけの話』でフェミナ賞外国小説部門を、2011年刊行の『終わりの感覚』でブッカー賞を受賞。ブッカー賞については『フロベールの鸚鵡』(1984年)、『イングランド・イングランド』(1998年)、『アーサーとジョージ』(2005年)と四度目の候補での受賞となった。
そのほか文学的功績を讃えられて、1993年にシェイクスピア賞(en)を、2004年にオーストリア国家賞ヨーロッパ文学部門を、08年にスペインのサンクレメンテ文学賞を、18年にドイツのジークフリート・レンツ賞(en)を、21年にエルサレム賞を受賞。ヨーロッパでの文学的評価を確かなものとしている。
バーンズ自身は、1988年に芸術文化勲章(シュヴァリエ)を、2004年に同勲章(コマンドゥール)を、17年にレジオンドヌール勲章(オフィシエ)を授与されている。
また、ジュリアン・バーンズは、ダン・キャヴァナー(Dan Kavanagh)という筆名でミステリも執筆している。
バーンズのミステリに関する興味は、アーサー・コナン・ドイルが実際に捜査に関わった冤罪事件「ジョージ・エダルジ事件」を題材にした小説『アーサーとジョージ』からも伺うことができる。同作はバーンズの著作ではじめてニューヨーク・タイムズのベストセラーリストにもはいった。
兄に哲学研究者のジョナサン・バーンズ。
受賞作一覧