受賞一覧
ジェントルマン (英語: Gentleman) は、16世紀から20世紀初頭にかけてのイギリスの実質的な支配層。その具体的な内容は時代により微妙に変化しているが、本来のジェントルマンは、地主すなわち地代収入を持ち奢侈的な(贅沢な)消費生活や教養や政治活動を中心とする行動様式などを維持しえた有閑階級のことであるが、ジェントルマンには2種おり、基本的には(1)公侯伯子男の爵位(公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵)をもつ貴族だが、(2)身分的には庶民であるが貴族と同様に紋章(coat of arms)の使用を認められていたジェントリ(gentry)もおり、この2種がその主な構成員であった。(1)の世襲の爵位を有する少数の貴族は19世紀初頭で500家ほどおり、一方 (2)の身分上は庶民である大地主層「ジェントリ」は、経済活動の活発化に伴って興隆した中流階級を随時取り込む形でその境界を広げながら支配体制の温存を図った。そのため、本来は不労所得者である地主貴族層(つまり貴族とジェントリ)を指す言葉であったが、時代を経るにつれて、地主以外の上位中産階級に属する職業にも「ジェントルマン」とみなされるものが出てきた。かれらは大学教育等のしかるべき教育や専門的訓練を必要とする「プロフェッション」(専門職)と呼ばれる職種の従事者で、高級官吏、政治家、将校、医師(内科医)、法律家(弁護士)、国教会聖職者、貿易商などがこれに含まれる。こうした職種に就く人にはジェントルマン階層出身者で家督を継げない二男坊・三男坊が多く、かれらは大地主になれずともジェントルマンとしての面目を保とうとした。こうした人々は本来のジェントルマンとそうでない人々の間のグレーゾーンに位置し、"疑似ジェントルマン"とも呼ばれる。「家柄」や「出自」とともに身につけた「教養」や「徳性」(道徳性)といった要素がジェントルマンの条件とされたため、「紳士的な」人物に対しての形容として用いられることもある。