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ベルファスト(英語: Belfast、アイルランド語: Béal Feirste)は、イギリス・北アイルランドの中心都市。行政区画としてはシティ(市、City)である。漢字表記は伯法斯督。
ラガン川の両岸に位置し、ベルファスト湾を経てノース海峡に通じている。人口は34万5418人(2021年推計)、都市圏人口は67万1559人で、アイルランド島ではダブリンに次ぐ第二の都市である。
1613年にイングランドの入植地として設立され、スコットランドから長老派教会の信徒が流入したことで発展が加速した。その子孫のイングランド人エスタブリッシュメントに対する不満が1798年のアイルランド反乱と1800年の合同法制定に発展したが、これによるグレートブリテン王国とアイルランド王国の合同は、今日ベルファストのさらなる発展の契機となったと考えられている。1888年に市制施行されたときにはリネン産業の世界最大の中心地となっており、また1900年までにベルファストの造船所は総トン数でイギリス全体の4分の1の船舶を建造していた。
その後、西部から工場労働者としてアイルランド人のカトリックが流入すると宗派間の緊張が高まり、北アイルランドが分割された1920年からの数年間と1960年代後半からの30年あまりには暴力が噴出した。今日でも、プロテスタントの地区とカトリックの労働者階級の地区のあいだには平和の壁と呼ばれる分離壁がみられる。
1998年のベルファスト合意以降、絶対多数こそ得ないものの、かつてユニオニストの支配下にあった市政の主導権はナショナリストに移った。同時に、どちらの側にもアイデンティティを持たない新たな市民も転入し続けている。
近年はフィンテック、観光業、再開発された港湾地区を中心とする不動産業、映画産業といったサービス業の成長がめざましい。イギリスの欧州連合離脱(ブレグジット)後も、ベルファストを含む北アイルランド全域は例外的に欧州単一市場に留まることとなった。
ベルファスト湾沿いのジョージ・ベスト・ベルファスト・シティ空港と、市の西24キロメートルほどの所にあるベルファスト国際空港のふたつの空港がある。大学も市北部のアルスター大学と、市南部のより歴史のあるクイーンズ大学の二校がある。2021年、国際連合教育科学文化機関 (UNESCO) から音楽都市に指定された。